スクランブルエッグ

私による私の為の生存記録

ぼやき

こんにちは。レナです。
ついに9月になってしまいましたね。
私は突然に英語を目の前に突き付けられて死んでいます。

今日は私の思考と想いの丈を発散するために散文的に書いていきます。
最近一次創作をしていて、私の書きたいように自由に書けていない(書くときに読み手のことを考えているため)のでその息抜き的な意味も兼ねています。
読みづらくて申し訳ないのですが、良かったらお付き合いください。

 

アホみたいにツイートをしているのでもう皆さんご存じだと思いますが、私は最近一次創作を始めました。
オリジナル小説は子供のころちょろっと書いていた時期があるタイプの古のオタクなので正確には、久々に書いたというところです。

で、今書いている小説「Kと死因」について、作品のメッセージとして一貫した主張を書きたいのですがこれがなかなか難しいなぁと思っています。
人を理解させるだけでなく納得させる文章ってなんだろうってことです。
最近読んだ話として凄く主張に説得力があった作品がシンギュラリティ・オブ・ガール(以下SoG)という作品です。
ああいう風に、論理的に人を納得させるだけでなく、強い力で、ちゃんと読んでわかるように書きたいなと目標にしているのですが中々上手くいかないのですよこれが。
先ほども主張文を読んだのですが、内容的には論理はあったのですが内容としては事実の羅列で参考にならなかったのですよ。

もう一回SoGを読み返してみようかなと思ったのですがデータを消してしまったしあんな長い文章読み直せるかよ!って感じなので……。
そもそもSoGはキャラクターが既に結論に辿り着いていたので過程を書く必要は無くてその論理を説明していく感じでした。
そう考えると結論にたどり着くまでの過程も書いている私の作品とは違うなぁって思い考え直したというのもあります。
考えてみて、SoGは上記の理由故に論理に凄く説得力があったのだと思いました。内容を反復し読んだまま理解でき、意見も妥当だったというのもありますが。
そしてそのために世界観や登場人物の設定や経緯がふっとんでいたのでは?って気がするんですよねぇ。

まあ作者にはコツとか伺いたいのですが一方フォローしてるだけの赤の他人なので、そんな気兼ねない話は流石に無理。

実は、新作もう本文は書き終わっているんですよ。今論理をすり合わせているのですがこれがなかなか大変。
一本の論理に繋げるだけでも結構労力掛かる気がしてならないのですが、主張が弱い気がするんですよね。
強い言葉使えばいいのかなぁ。本文全体としてはキャラの性格上そんなに強い言葉は使ってないんだよなぁ。
これ覚えておこう。メモ機能がないから太字にしておくね。

何より、事実と論理をただ繋げていくだけじゃ説得力がないんですよねぇ。
そうですね?だから?っていう吸血生存状態な訳。私としてはマジそれだけは避けたいんです。(まあ最後にキャラには行動させてるのでここは大丈夫だと信じてます)
これが一番の問題。一意見になってしまって、訴えかけてるわけじゃないっていうか。
そもそも論理的な文章ってどうやって書けばいいんでしょうか?まずそこからなんですけど。
というかまず論理性と主張性のどっちかを優先した方がいい気がするんだよな。でも両方ハイクオリティで書きたいという次第。
まあ普通に考えて論理を纏めてから主張性でしょうね。
論理的じゃない意見を主張されても誰も納得しないと思うんで。

はーーー本当に新作難しいんですけど。
皆さんはどう思います?どういう風に書くのが納得を得られると思いますか?
私一人の頭脳では持て余すどころが疲労困憊なのでよかったら相談に乗ってください。

オリジナル本を作りました

嘗て、この国には偉大なる魔女が居た――

神秘の国ソルシエールの中央にそびえ立つアストロメリア魔法学校。
そこに通う魔法少女のエリーとその相棒のシュバルの一年間。
出会いと成長、それから別れ。



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無事製本が終わりました!!

もっと華やかにやりたかったのですが、完成品があまり私を納得させるものでなく一人で勝手に苛ついているので怒りを記事でぶつけます。
とりあえず次回作を製本する時に失敗した個所を修正してもう一回製本し直します。そしてこいつは捨てる。
金を無駄にする天才なので仕方ないですね。

ひとまず訂正したデータをboothで電子書籍として無料配布しているので是非読んでください。

magicalworld.booth.pm


感想をいただけると枯れた蓮根が萎れた蓮根程度になります。

 

 

今回は自分の(結局無駄になった)努力と本を紹介したくて記事を書いているので早速紹介します。
製本までの道のりとしては

①プロット→②執筆→③レイアウトや付記の作成→④本文修正・校正→表紙データを作る
→⑤数枚試し刷り→⑥入稿

でした。

参考にしたサイトはこちらです。

albalunaweb.net

sousakulife.com


6月の下旬から始めたので約2ヵ月かかりました……。
途中で身体が限界を迎えてマッサージに行きました。本当に身を粉にして書いてますねこの女は。
やってみた感想としては本文執筆と修正(と付記作成)が難関でしたね。何より初めての試みなので仕様が分からなくて手探りなのが痛い。
家にある普通の文庫本を見本として睨めっこしてましたね。
(参考にしたサイトが中綴じ本仕様だったの後から気付いて、サイズ変更してノド作ったらページ数がめちゃくちゃ増えた)
特に段落内改行と通常改行の使い分けをしていなくて原稿形式にしたら感覚が酷いことになりました……。
後から気が付いたのですが行間の設定を弄ったら解決できたっぽいです。手作業で時間かけて馬鹿みたいでしたね。
あとね字下げマクロ。(超大事)
マクロを掛けると分で終わります。編集作業は単純作業の反復なのでプログラミングやワードの設定を良く分かっているとずいぶん楽になると思います。置換テクとか検索機能とかな。
それ以外はネットを駆使したのでそれなりに順調にいきました。
表紙はboothで買ったのをメディバンで編集してペイントで文字入れしました。
途中で何度もストーリーが綺麗に繋がらなくなったり論理が弱くなりそうなのをどうしたらある程度様になるか考えるのに骨が折れました。


お手伝いいただいたフォロワーさん、その節は本当にありがとうございました。
元々、本作はいつか本を作りたいというバケットリストの一つを消化する目的で始めたことなので公開するつもりはありませんでした。
でもご縁があってお読みいただき感想まで受け取ってしまい、本は自分のために作っているけれどストーリーは他人に読んでもらうために考えたということを思い出しました。
その方の感想に勇気をもらったので、私はどんな結果や意見を受け止めても大丈夫。
そう思って公開を決めました。(深層心理として多くの人にお読みいただきたかったのもありますが)

 

最後に作品の登場人物を紹介します!

エリー……主人公。努力する猪突猛進ポジティブシンキングぶりっ子。
シュバル……エリーの召喚獣脳筋馬。純粋無垢な戦闘狂。
ノア……エリーの友人にして頼りになるイケメンお助けキャラ。基本的に図書館にいる。

メイン(サブキャラも7人?くらい居ます)は以上ですがカオスなのが窺えると思います。
彼らが何者でどこへ向かっていくのかお楽しみいただけたら幸いです。
読者の皆様に、今、私が魔法をかけます。

 

※加筆修正日:08/09/2020

「吸血ウイルスVからの生存」簡易纏め

ハローハロー。
絶賛自粛期間のレナです。
今年のGWは引き籠りの寂しいやつにならずに済んでホッとしています。(みんな外出してないため)


総統の記事でHPを大幅に削られたので本記事は殴り書きです。(殴り書きです。)
まずは本日のメニューをご覧ください。

①さすらう女 (主人公の話)
②各巻のCDカラーについて (設定の話)
③平成の魔女狩り (ツカサ編の話)
④タクミ編の時空の歪み (設定の話)
⑤トポス (やっくん、主人公、総統の話)

以上でお送りします。

 


①さすらう女
まず初めに主人公の話をしましょう。
先日このような神ツイートをしました。

twitter.com


彼女の夜逃げチャレンジ回数は多分6回で、ついでに監禁される回数は3回(タクミさんは未遂の為カウントしていません)です。優勝。
これは彼女に行動に対するツイートですが、事実彼女はさすらうという表現がぴったりなキャラクターだと思います。

彼女を語るうえで阪口健吾という存在は外せないため、彼と比較しながら読み解いていきます。
気性は阪口健吾とほぼ真逆に作られたキャラクターですが、性質は彼と極めて似ています。よってボケ担当です。本来はよく微笑む子で都合が悪くなると黙りこみます(因みに健吾にはこの悪癖がバレている)。
彼との大きな差は2つあり、1つは「死」についての捉え方です。彼女は死を開放=良い物だと考えています。
例えば、死にかけた動物を彼らに差し出した時、阪口健吾は動物を不老不死にして助けますが主人公は早く楽にしてやるために殺めるでしょう。
もう1つは世界の捉え方で、彼女は世界に絶望しています。(本人の口ではないが、明確な台詞つきなのでこれは多分公式見解)
社会に期待もしていないしユートピアに至っては地獄とまで称しています。
また大変に自己中心的な部分がある女性だと考えられます。例をあげます。

①幸せな世界(ヤクモの掲げた世界)を求めながら、総統に全てを丸投げ状態
②正体がばれた瞬間にタクミさんから逃げる
献血器から目を反らす
④タクミさんの愛を目的(=自殺)の為に利用

探したらもっとありそうですがともかく。
これらの行動に共通しているのは自分の意思で選んだり求める癖に、その結果と相手を全く受け入れないという点です。

①に限らず総統に対しては、彼の発言を彼への懐疑心から全面的に信用できていないのですがかと言って本音を言ったら無理さよならという具合です。
②に関しては、タクミさんだけに飽き足らずヤクモさんの理想すら信じていなかったということになるので一番酷いと思います。
③自ら(カッサーの背を追って)その仕事を選んだ癖に、状況が快くないからとあのような態度を取るのは無責任です。
④言うまでもなく酷いが、一番の糾弾すべきはこの行動は総統によって過去自分が受けた仕打ちと同じだということ。なのに彼女は(寧ろ同じことをしたと気付いていないのでしょうが)総統絶許姿勢を崩しません。

 

あとは当初、女子力が全キャラの中で一番低いと思います。(周りがハイスペックすぎるため)
勉強は高等教育を受けれていないのであまりできませんがバカではありません。時間を取り学べる環境に入れればしっかりとした意見や知識を身につけることができるでしょう。素直な子なので。
しかし現状それが出来てないのでああいう風になってしまっています。
タクミ全巻特典にあった、化粧で皺を描くという行為については尊敬しています。最高でした。

やっくんと総統は彼女を強い女だと評価しています。
彼女は確かに強い女になったと思います。でもそれってなりたくてなったわけではないと思うのです。強い女は英語ではsassyと訳しますが、主人公は絶対にsassyではありません。これが当てはまるのは映画ヴァレリアンのローレリーンの様なキャラクターです。しかし彼らには間違いなく彼女がsassyに見えるのでしょう。
sassyというのは気質を表す形容詞です。つまり彼らは彼女のたった1つ行動に気質を見ているのです。
そもそもヤクモ編の行動についてはツカサに呪われているというのが決断過程に関わっているので、ヤクモさんは本当に表面しか見れていないと思います。しかしやっくんはメシアです。やっくんだけがメシアでした。うんうん。
本当は弱いというか普通の女の子なのだから特別視するのをやめろくださいという悲しみでいっぱいです。

上げて落とす様で申し訳ありませんが、彼女は(自分に執着した)男を破滅させる神様です。
そういうわけで4人とも人生が破滅しました。タクミさんの破滅はオルタ編をどうぞ。
総統は元々人生が破滅していたので表向き変化していないように見えますが実はがっつり破滅していると思います。八方ふさがりになっているので。
しかし彼もまた破滅の力を持っているので、彼によって主人公は人生が破滅してしまいます。もー、仲良くしてください。

 

 

②各巻のCDカラーについて
CDカラーはトランプのスートを表しているのではないでしょうか。
その説でいくと主人公はジョーカーです。

・三浦司とハート
ハートは「愛」を表すカードです。
彼の存在と愛に密接なかかわりがあることは言うまでもないですね。この話には真の愛がありましたし愛故に呪われます。4人のうち、誰にハートを当て嵌めるかとなれば間違いなく彼になるでしょう。

・泉八雲とダイヤ
ダイヤは貨幣、つまり「富」・「豊かさ」の象徴です。
彼だけがすんなりいかないスートを当て嵌められているように見えますがこれらをもっと広く捉えていくと実態が掴めるのではないでしょうか。所謂、全ての人が満ち足り豊かに暮せる社会を実現したいというのが彼だと思うのです。正義感の塊ですね。でもオルタ編を見ると……。
尚、占いではダイヤは現実を表すカードなので深く考えると闇が深い問題でしたね。
あまりなんじゃないのとか言ってはいけない

・阪口健吾とスペード
スペードの意味は「死」です。「力」「争い」という捉え方もあるのでお察しです。対極的な性格をしながら彼はいつだって死をもたらす存在です。主人公以外の命は実はどうでもいいと思っている可能性が極めて高いです。
彼は命の支配者ですし主人公を殺せるのも結局は彼しかいませんでした。本人が死にかけているという意味ではありません(笑)
ケンゴにとっての死については、⑤トポスを参照してください。

・富士原巧己とクローバー
「平和」を意味するクローバーは本来は緑色です。しかし彼のCDの色は灰色。色褪せています。これは色のない、つまり偽りの平和を意味しているのではないでしょうか

キャラが4人でタクミさん以外は全くデザインに使われていない色をCDカラーに取り入れているのが最初は本当に不思議でした。
彼らのイメージを裏切られる色が開ける度にあって本当に意味が解らなかったのです。トランプは時間(1年)をテーマに作られた物なのでぴったりといえるでしょう。
この考えは根拠ゼロの妄想ですが皆さんに無駄なことを考える機会を与えられたらなと思います。

 


③平成の魔女狩り
そもそもツカサ編で起きていたことは何だったのでしょう。
吸血鬼の発生は勿論ですが、実はあの話で掘り下げられているのはそれによって発生した二次弊害です。
吸血鬼云々って実はツカサと主人公の中でだけ起きていて外では、徹底的にそれによって起こった二次的な殺人が書かれていたような印象を受けます。(設定としては吸血鬼による殺人も多発しています)

これは早い段階でフォロワーさんとお話ししたことなのだけれど主人公はアルビノなんだと思います。
なんということでしょう。正に魔女ではないですか。
作中では主人公は化け物と言われていましたが、危害を加えるかもしれない、つまり異形の力を持っているかもしれないから殺していいなどとこれが魔女狩りじゃなきゃなんなんですか。殺人は犯罪です。
魔女という点を踏まえるとクモという言葉が出てくるのも分かります。どう考えてもクモはツカサくんのことですし、そう考えるとクモの幸福=ツカサの幸福となって非常にすっきりします。
まあクモ=捕食者=監禁みたいな考え方も出来ます。
魔女狩りでは魔女をかばった人達も殺されるので大切な人が全員死ぬというストーリーにもなぞらえているところが怖いです。

 


④タクミ編の時空の歪み
公式大晦日SSとストーリーの中で2年経過してしまったがために浮上した完全なるバグです。
本項では時空の歪みを頑張って修正したいと思います。
タクミ編の発売は2019年1月24日です。これは果たして何の日だったのかというのを考えていきましょう。
結論を先にいうとこれは映像の完成上映会の日だと思います。(この瞬間にブックレットの時空が歪む)
つまりラストで感染者が映像を見てるシーンあれが2019年1月24日だと私は考えています。
時系列を追っていきましょう。
まず総統のライン(全ての元凶)(本当に)(あれさえ無ければ私はこんな状態になってない)が1月19日です。
「このまま進めます」という部下の舐め腐った発言から、この時点ではプロジェクトが完遂されていない=映像が公開されていないされていないと考えられます。気になさらないわけねーでしょうがバーカバーカ!
本編ではあの映像は約2年間に渡って撮影されたものであることがわかっています。なのでここから逆算するとタクミさんと主人公が出会ったのが2017年という事になります。そして終わったのが2018年の末なのでは。(ここでメーカーSSの時空が完全に歪みました)
そして大晦日SSを信じるならユートピアを出ていったのは2010年です。
それから地下が出来たのは主人公と出会った年の5年前だそうです。

時系列を年表風に纏めます

2010年         ユートピアから出ていく
2012年         地下区域が出来る
2017年初頭       タクミさんと出会う
2018年年末or2019年初頭 プロポーズされる
2019年1月19日      ライン大事変
同年1月24日       タクミ編トラック8
更に数ヶ月後       ブックレットの最後の文

 
ということになります。つーか住民になって2年で地下区域を造る総統、ヤバすぎる。トランプもびっくりです。 
それから以前から疑問を持っていたタクミ編の冒頭ですが、本編と異次元で捉えるべきだと結論が出ました。
最初はあれが後から本当に収録されたものでそれ故にタクミ主要人物説が濃くなったのですがこの音声については違うと考えを改めました。
理由としては作中を生きる感染者へ向けてあのセリフを言う意味が分からないからです。
つまりあれはただの我々への(優しくない真実への)ヒントでしょう。
タクミさん主要人物ほぼ確定なのに主人公の事知らないの本当に面白いですよね。知ってたら絶対に手は出さないじゃないですか。

 

 

 

⑤トポス

・俺の理想郷
泉八雲の理想郷はマグ・メルです。これは本当に存在するとされる喜びの島です。因みに人々はこの島では不老不死とされています。
マグ・メルには死(や栄晃)をもってして辿りつく島なので、苦しみ(死に相当)をかかえた不老不死がすむあの学校はすごく良く出来てると思いました。彼の生き様は偉人に例えるならゴーギャンだと思います。何度辿りつかなくても楽園を求め続け一生を終える。
マグ・メルが存在することから泉八雲の掲げる理想郷はどこかに存在する、まだ見ぬ理想郷として描かれているのだと思います。
しかしまあオルタ編では理想を諦め、身の回りの平穏を最優先する人間になってしまうというところが……超エモいので皆さん聴いてください。(土下座)


・私のユートピア
次に主人公の理想郷を見ていきます。彼女の理想郷については言葉の意味のユートピアそのものです。
彼女の中でのユートピアの定義はありのまま自分を他の住民と同列に扱ってくれる世界、つまり本来の自分を異端視しない社会です。そして言うまでもなく死が存在する世界です。(死をもってしか解呪できなくなったため)
しかし、これは本当に本当にどこにもありません。ので主人公はさすらうのです。
人間として生きて外に受け入れられず、吸血鬼として生きてユートピアに受け入れられなかったからです。地下では吸血鬼なのに人間として振る舞っているので、ありのままの自分という点で矛盾してしまいます。
話だけ見ればそこは偽りであれ楽園ではあるというように取れますが、実はそれは全くのユートピアであり存在しない場所なのです。しかも地下の幸せにより彼女の理想郷が無かったという事実が補強・強調されている。
人権を守っている総統が2019年のユートピアでは異端児なので、人を人だと思っている主人公は当然異端児です。


・僕と君の××トピア
接頭語はお好きな物をどうぞ。
彼が実際に作り上げた世界はユートピアの中身そのものですが、本項では彼の理想郷について考えてみましょう。
まず大前提として主人公の為に世界を作っている()ので、主人公が笑顔になれる世界な訳ですがこれは後天的に付け加えられたものなので彼が理想とする社会は別に存在します。
彼の理想郷。それは人々から死が取り除かれた世界です。
彼は優しいので事前に説明してくれましたが、主人公(と我々クラスタ)はこれを聴いていなかったので後から失望することになりました。
※このシーンは彼の発言を正しく捉えられないように心理的に誘導してくる悪質な作りになってます。絶対確信犯。
彼にとって死は苦を与え恐れるべきものであるので、理想郷とは悪しきものを排除した世界であるという根本的な考えは他の人達と同じです。
これらを踏まえると彼の最終的な目的は、理想の世界で主人公と永遠に生きるとなります。
しかしそれは彼女にとって最初から容認不可能なので今後絶対に衝突します。まあ彼は自殺にはそんなに抵抗ないので最終的には一緒に死んでくれるでしょう。やったね!
何を理想郷にするかと何処を理想郷とするかは違います、だから主人公と一緒ならどこだって理想郷なんですよ、きっとね。

 


最後に、ユートピアは名古屋にあるのでしょうか。
いや少なくとも東京じゃないですよね?

 

 

 


P.S
ツカサの時代が欲しいです。

君に、幸せが訪れますように

時間とは本当に偉大なるエネルギーだと思う。そしていつだって私には残酷だ。
しかし記録は変化しないんだって改めて他人のブログ読んで感嘆した。
だからこれ以上歪んでしまう前に一度彼について書いておく。
以降の文章が断定形で書かれていても後ろには「思う」「感じる」が全て付くのだけれど、これは私のアーカイブだからそれでいいのだ。
アーカイブだからこれを書いた後にこの内容を忘れてもいいし上に白いペンキをぶちまけて別の線を描いてもいい。


・彼は何物だったのか
彼はムーンキャンサーだ。
2019年の世界を客観的に見た場合、一見は条件付きで人々を救ったり牙をむいたりするフォーリナーに見えるがその実はムーンキャンサーで世界から弾かれた癌なのだ。
大事な点だが彼はフォーリナーのふりをしているわけではない。彼は最初から一貫してムーンキャンサーだった。
歴史の流れを一本の上から下へのベクトルとして見た場合、世界に弾かれ続け絶対にその中に入れない存在。それが彼だ。
彼は素直で正直な人間なのだと思う。主人公ですら嘘を付けば入れた世界に嘘が付けないから世界に弾かれ続けているのだから。
彼が歴史に入れない理由は彼が不連続な関数であるから。(主人公は移動する点かな。)
阪口健吾の価値観は2000年付近で止まっている。そもそも彼があのような人間として主人公の前に現れたの理由は、世界の変化に心が付いていけなかったからだ。主人公の心が止まっている理由は社会との関わりを絶ち変化そのものに立ち会っていないから。
しかし止まった価値観はこの世界では許されず理解共感を得られないことだった。だから切り棄てられていたのだ。


・彼はどんな人なのか
根っからの人たらし。女たらしではない。あの世界で嫌われているというかいい子ぶっているように思われ嫌煙されまくるのは世情です。完全なる善属性。自信をもって言えるが良いやつなんだ。
本人曰く友人はいるらしいのでそれなりに男性とも打ち解けられてると思われる。お前の友達はAI以外超絶胡散臭いけどな。
というか彼は「人」と「人間」という表現を本編で使い分けていたので、彼は最初から人間のことを同じ人だとは思ってなさそう?
ともかく彼は仕方なく不老不死にならざるを得ない自分と、安易にそれを求める「人間」を完全に別に扱っている。
これは単純に他の「人間」と同じように評価されるのが嫌なんだと思う。
必殺技は「お願い」でこの台詞で何人もの女を籠絡させている感。顔の使い方が分かっているとしか思えない。
かくいう主人公もこれには弱くずるずる引きずられてしまうのですが、最後の「お願い」だけは振り払って彼をフります。


ええと、
とりあえず五情を考えてみた。
「喜」……素直に笑っているところを読み聴きした記憶が無い。(公式SS「嬉し『そう』」)主人公が笑っても喜びより先に驚きが来るのでは?
「怒」……第一に、自他ともに認める怒らない人だ。だからオチを知ったときにもこの人怒るの?いやでも流石に……ってのが第1感想。改めてLINEを見返したら普通に怒っていた。どうかんがえても怒ると滅茶苦茶に怖いので今後もう絶対しません反省ユートピアは唯のアホ。ストレスは溜めこむ派なので休火山大噴火タイプ。
「哀」……有り余ってる。それは主に寂しさという感情で彼を苦しめ続けている。
「楽」……あるの?いやあるんだろうけどこれを感じるには時間がかかりそう。少なくとも今生きてて楽しくはないと思うし。
「怨」……有り余ってる。この感情を拗らせた結果他人が理解できなくなったという気さえする。超個人的に主人公にも(裏切られた)怨みがあると思ってるが本人は気付いてなさそうだ。何故か富士原巧己には抱いていない。嫉妬心も多分ない。


いや正の感情なさすぎかよこのガチ陰キャ

そもそも吸血鬼になるか否かの選択肢を例外的な(負の)吸血鬼である主人公に任せるなんて、吸血鬼が相当に嫌いだとしか思えないんだが。
しかもその理由は気に入ったからな訳だし。
更に、彼は愛を信じていない。(重要)
理由としては明確な判断基準無いからだと思う。
彼は論理的な性格で何をするにも納得できる論理を求めるタイプだ。分からないのが当たり前なんておかしいとまで言ってる。
信頼できる相手からの言葉でさえ、それを信用するためにはその人の論理(これは弱かったり感情論が混じった物でも良い)必要とする。ということは主人公の事は吸血鬼の中で一番信用してるのか?え、急に萌えた……。
愛の話をしよう。
愛って当然だけど明確な判断基準がない曖昧な物で、恋愛における愛は親が子供に注ぐようなものとは違う。
彼は恋愛感情は残念なくらい信じてないのだが、両親が自分を愛してくれていたというのはしっかり認識している気がする。
理由としては両親を心から信用しているからだと思う。つまりその他大勢の元カノ()のことは信用できていないのではないか。
だったら交際相手に好きだとか言うなよな。いや本当に。
彼がもう全然人を信用できない(勇気がない)男だという事を書くとまた長くなるので割愛。
まあ信用できない結果どうなったかというと……
手 が 早 い
という不名誉すぎる、事実に対する評価を私とフォロワーさんからつけられてしまったわけだ。まあ年頃なのもあるのかもしれないけど。とうでもいいけどタクミさんってやんちゃしてた時代ありそうだよね。
要するに既成事実を作って、視えない関係性を可視化しようとした。
彼は事実として滅茶苦茶モテるし手が早いのだけれど、最初は結婚するまでそういうことは……みたいなキャラではって思って(全巻特典で玉砕し)たんだよな。懐かしい。デートエスコートが上手いのは天賦の才かなって。
自分を例えにするのは夢女子っぽくて(彼に関しては)マジで鬱なのですが理解しやすくなるので……書き、ます。マジのマジで嫌なんだけど私と彼は少し似ているところがある。
私も人の言葉を素直に受け取れない性格なので、本当に申し訳がないのだがフォロワーさん達の好きという評価をいや私は屑やで騙されてるぞ!っていつも思ってしまう。ごめんなさいみんな大好きなので許してください。
のだがそんな私でも信用できるものがある。それはフォロワーさんのお洒落だったり行動といった言葉以外の要素である。
例えば可愛らしいアクセサリーやネイルを身に付けられているフォロワーさんにお会いすると「あ、私の為にわざわざ付けてきてくださったんだな。少なくとも会う為に着飾る価値があるくらいには好かれているんだな。」と思える。なんて回りくどい女なんだ。
ともかく彼が手が早いのはこれと同じで、彼がその行動で得るのは、身体を許してくれるほどには想ってくれている恋人という事実なのだ。だからって主人公の身体を奪おうとしたよく分からん全巻特典を許してはいませんからね。プンプン。

他に特筆すべきことと言えば、都合が悪くなると話を反らす癖があることだ。
ちなみに主人公は黙る癖がある。これはケンゴ編が一部始終そのように作られている。制作陣を評価すべきところだ。
それから意外と冗談を言ったりちょっぴり女の子を揶揄ったりする。3回くらい。
多分これが対女性時の彼の通常運転だと思うので全くそれをしてこない全巻特典は本当にヤバいってこと。
あとは何気に完璧イケメン。

 

・彼と恋
最初に、そもそも吸血生存は総統である阪口健吾と主人公の恋愛物語なのだ。
どうあがいても心中になる恋愛だがそれは彼らにとって最大のハッピーエンドだ。

彼は感染しても人間なので頑張り次第で恋が出来る(はず)。
というか実際オルタ編では血迷ったらしく、主人公に恋というか素直に好きでいてくれた。と信じたい。
しかしまあ主人公に告白した癖に(誰にも会いたくないからという理由で)無断で死のうとするあたりお前絶対彼女の事好きじゃなかっただろって感じだ。
そもそも当初、彼の中で主人公は恋愛対象ではない。同士だ。
掘り下げていこう。
そもそも彼の中では主人公ってどうあがいても感染者の一人だ。何よりもまず最初に、感染者というグループに選り分けられている。だから彼女が人血を拒絶しようが鶏の血を好もうが評価が変化しない。彼の中で感染者=血を飲む者でどちらも血液に違いなく感染者という位置づけのままだからだ。
その上で彼女個人の評価と位置づけが存在する。
こちらは分かりやすく自分と同じ立場(世界から弾かれて独りぼっち)に置かれている人だと哀れんでいる。
感染した後の阪口健吾の、未来を見据えた発言に度々見られる言葉は「ふたりで」「お互い」だ。つまり自分1人ではなく自分と主人公を一単位として考えていて、自分に主人公という恋人ができたことで自分だけじゃなく、彼女も独りじゃなくなったと思っている。しかもそれだけに飽き足らずどうも共にいることが正しいのだという絶対的な姿勢がある。だから「ひとりよりふたりの方がずっと良いよ」とか言い出すんだよな。よってバリバリふたりになることを迷っている主人公と噛み合わない。いつものパターン。


彼が欲しいのは主人公の心だということにも注目したい。
タクミ編の内容を思い出してほしい。彼はあの映像を見てその上で主人公をあの場に留めているのだ。いやほんとよく発狂しなかったな。
これは彼女の笑顔(というか彼女の心情)を優先したために起こった現象だと考えられる。あとタクミさんが命に限りのある人間だからという要素も大きい。
倫理が欠落した話をするが、二次元ではこのようなシチュエーションで男が女を監禁する際にレイプするというような展開がよくあるだろう。
しかし彼はそれを絶対にしない。身体を手に入れても意味がないからだ。これには彼の性格と真面目さも大きく影響している。


というか恋ってなんだろうか。主人公はその答えを知っていそうなのでご教授してあげてくれ。
彼はあの性格なので恋人がどんな人なのか知りたい(それによって相手からの感情を判断するため)という想いは常に持っている人だと思う。
でも彼は頑な自分の情報を教えていない。それは彼が臆病だからというのもあれば相手を信用していなかったり、なにより交際するにあたり教える必要がないと思っているからだと思う。
繰り返しになるが親子愛との差異は信用の有無である。相手を信用し価値を認めれば彼は心を開きます。
だから自分の事を知ってほしいと素直に思えたならそれは、彼女に恋をしているのではなかろうか。

 


・彼女は彼に何を与えたのか
ずばり生きる目的と時間です。
そもそも彼にとって吸血鬼化は目的でなくて手段だった。それなら当時の彼の目的は何か、プロフィール通り生存だ。(ちょっと変な表現だけど彼の生きる目的は生きることって訳だ)
この目的は吸血鬼化を経て叶いお役御免になったものである。彼はここにきて生きる目的を失ったのだ。
生きる目的なんて普通考えないし残念ながら主人公以外の感染者も考えないと思う。
阪口健吾って男は繊細で些細なこともきちんと思考する人間だけど、人であった時生きる目的について多分そこまで考えていなかった。
それは彼が命に限りがある非感染者だったからだ。(私は、そもそも私達人間が「何故生きてるのか」をあまり深く考えないのは自分達がいつか死ぬと深層心理で強く認識しているからだと思う)
だから半永久的な命を持つ吸血鬼になって生きる目的を考える必要性が出てきたのだ。彼は感染すれば気の遠くなるような時間を生きる必要性があり、その為には目的がなければ壊れることを理解していたのだ。
だから彼はあの状況でも非感染者を差別しようとする気が微塵も起きないのだと思う。暇つぶしで人種差別する世界、マジで終末。
という訳で彼は半永久的に生きる目的を、同じく半永久的に生きる女とした。彼女は存在意義であり彼女がいるから彼は地に足を付けて(笑)生きていけるのだ。
だから「君がいないとダメだ」なのだ。彼女の笑顔って第2位目的だと思う。
どうでもいいけど主人公の牙は鶏で鍛えられてるからめちゃくちゃ痛そうだよな。痛いって言ってたもんな。


時間とは何か。それは阪口健吾が主人公へ抱く思いを「愛」へと変換するものである。
そもそも彼は愛を否定する存在である。
今の彼の在り方は愛が存在しないことを証明している。
まず阪口健吾は彼女を辞書上の意味では愛していない。
しかし、彼は頭が良くて合理的な人間で嘘は嫌いだから自分の中では彼女を愛していると本当に思っている。
私は彼が最初から彼女を愛してなかったと思っている。これは公式が出した情報にそのような記載が一切無かったという理由だけではない。
彼が主人公を愛していると主張するのはそのように論理を展開したからだ。
これを考えるために感情は全く意味をなさない。そもそも彼自身が感情をあまり信用していないところがある。
それじゃ彼が主人公に対して起こした行動を見ていく。

①9年間探し追い求め続け、その後数十年の間彼女を待つ
②総統として座し続けることで(主人公には破られた)約束を守り続けている

武勇伝ほんの一部なのに文字にするとヤバみが強調されるなこれ。気が狂ってはいるがヤんではない。
ところでこれらは何故ヤバいと感じるのか。簡単だ。コストがバカにならないから。
彼にこれが可能なのは、時の流れが完全に違うからなのだろう。
しかし我々クラスタ、主人公、人間にはこの感覚はない。だから我々はこれを理解できないヤバいものとして位置づけた。
それは途方もない執着心だという話を酒の席でしたことがあるが、その場で激同してその後常に賛同していながらも私はそれが何なのか実は分かっていない。
しかし確実になんらかの強い思いである。そしてこの思いは時間に比例して強くなるものだ。だって掛かる時間が増える程ヤバさが増すんだもん。会えない間に思いが募る。
そして②に関しては主人公の願いを叶えるためにしていることで彼の願いは以前として彼女の笑顔である。
もしこれが「愛」だと言うのならば私はそれを否定できない。寧ろ全ての行動を見て評価する時に、「愛」でなければなんという日本語で表現するのだろうか。
そして彼がこの方法で主人公を愛す限りそれは、愛情から成る愛……つまり恋愛(感情)というものが無いということを示し続けるのだろう。

ここまで言っておいてなんだが彼視点の主人公への愛のプロセスは上記とは違う。
単純に別れた女を人生から切り離せない感情である。おそらくそれを愛と言っても刺しつかないと判断して彼女を追い、今に至るのだろう。
私はこの時点は彼が彼女へ向ける感情は「愛」ではないと思っていた。しかし時間を掛けてこの感情は客観的に見た「愛」となってしまったのだ。だってそうでもなきゃ正気でこんな奇行には走れないのだから。
だからこそ、それは確かに愛なのだ。


・彼の罪
結論をいうと私は彼がしたことが悪だとは思わない。というか実際問題彼の行動は悪ではない。
しかし我々は彼を悪だと感じるし主人公も彼を悪だと信じている。
それは何故か。我々の価値観や感覚が主として生まれ育った世界の環境と常識で作り上げられるものだからだ。
ここで2009年の吸血生存おけるキャラと世界の基本的な姿勢を確認しておく。
世界……治安含む生活環境がシリーズ通して最悪の時代。平和はユートピアの内側にしかない。
主人公……2000年の常識を引きずっている人。2003年から社会とのかかわりを絶っており世間を知らない。吸血鬼だけどその思考回路は極めて2000年の人間的。(=我々リスナーとほぼ同じ価値観を持っている)余談だがヤクモオルタ編では普通に人血を飲んでいるような描写が見受けられるので、彼女が人血を飲めないのは精神的な問題というより吸血鬼に対する受け入れ方の問題といえるかもしれない。
阪口健吾……2000年から2009年を体験しそれを身をもって知る人間で社会感覚やそれに対する論理は2009年に準じてる。

私自身が現代の社会に対しても人間に対しても批判的で常識的感覚が大っ嫌いだから分かる。
2009年において彼の行動は日常茶飯事の不幸な出来事で片づけられどっちもどっちと社会的に評価される。どんな理由があろうが犯罪は駄目という時代はもう終わったのだ。
裁判所に訴えても有罪になるかは不明。というか良くて執行猶予なんじゃないのって気さえする。本人が刺したわけじゃないし。
しかし主人公と良識あるクラスタの社会感覚は違う訳だから彼が見間違えようもない黒として映ってしまうのだ。
ある定義では犯罪とは極めて概念的な物で、誰か行動に対する集合意識である。つまり何を犯罪とするかは属する社会が決める事なのだ。
これで解釈と考察を終わりにして私見を書く。
阪口健吾は状況だけ見た場合に普通にダメだが主人公もかなり自分勝手なので彼女自身は一概にお前が悪い!って言える立場にいない。とはいえ彼は社会的なことを全部分かった上でやってるのでかなり性質悪いけどな。まあそこ完無視してきた子供向けの某レンジャーより遥かにマシ。兎に角私の中ではグレーだよグレー、白にもならないし黒にもならない。


・HELP
それとは別に彼が認めた罪が存在する。(上記の罪については反省どころか悪いことをしたという認識自体が無さそうだ)
そもそも彼がユートピアに来た目的は吸血鬼になるためだけど、主人公と仲良くなった理由は実は感染するためじゃなかったりする。
何度も書いているが、彼は論理的な人間なのだが重要な選択程自分の論理展開だけじゃ行動に移せないという慎重というか本人曰く臆病な性格である。
そこで彼は論理を他人から補強しようと、否他人の論理を最終的な結論とすることにした。だってさんざん考えたけど本当は結局決められなかったから。
だから「間違ってない……よね?」と一緒に過ごして間もない主人公に問いかけてしまう。
つまりユートピアで吸血鬼になった後の人間から論理を手に入れ、責任転嫁の如く背中を押してもらい生きる(か死ぬかの)選択をしようとしてたのだ。
選択ついて利用しようとしたことは自覚あるし悪いと思っているらしい。まあ下心もなしにあんなナンパしてきたら只のチャラい男だもんな。
あの「お礼したいな……」って台詞は初聴で一番胡散臭かったし、どう考えてもこれで近づいてインタビューするつもりだったのだろうが、御礼したいって気持ちはあるらしいからやっかいだ。
だからクラブだったんだと思う。彼は、自分は得意でない癖に本当にクラブを楽しめる場所だと考えているっぽいよね。きっと今迄そういうタイプの女の子が多かったんだろうな。(遠い目)

彼曰く、「助けを求めていた」で「背中押してほしいだけ」なんですがこの2つの日本語はかなり重みの違う日本語だと思った。
そこで項目名のHelpという単語に変換してみた。日本だとHelpを助けるって第1位の意味として習って手伝うって意味をサブの意味として教わる気がするが、英単語って基本的に1つの単語には1つの意味概念しかない。(Likeとか動詞と形容詞で違う意味がある語は例外)頼んだぞそこに居る私。
という訳で日本語だと助けと手伝いは違う意味を持つ単語ですが英語だとどちらもHelpになる。その理由としてはHELPという単語が基本的に弱い単語だからだ。勿論状況によっては強い意味でも使えますが、英語においては助け≒手伝いという感覚がある。いや本当は無いけど。HelpはHelpでしかないよ。(でもこれを書かないと私以外に理解してもらないと思ったから書いた。まあそんな物好きはいないか。)
ともかく使用例を思い出してみてくれ。日本語だと「助け」と訳すべき文章でも「手伝い」に近いというかというか補助というニュアンスでHelpという動詞が選ばれている。(多分Helpの訳は助けじゃないしよくある、存在しないペーシなんだ。)
何が言いたいかというと、彼のいう助けってHelpだったんだと思う。
でも主人公は助けた。だから選択の責任が完全に彼女の方に飛んでいった。
そもそも彼が彼女の血を飲みたがった理由は、彼女が好きだからじゃない。信頼をおける相手、背中を押してもらうに値する相手だと考えたから。だから血を貰おう(譲渡に当たり相手の意志がいるため)とした。逆も然りだ、結局彼の血液を吸ったのは彼女の意思というゆるぎない事実がある。
あのまま踏ん張りもなく血を吸われていたら少し違っていたのではないか。まあ存在しない未来を考えても意味はないか。
彼は最高に狡い男だ。彼女が彼を吸血するシーンの話だが本能を理性で何とかとどめようとしている彼女を抱きしめて動けなくして好きだと囁いてくる。
分かっててやっているのだから性質が悪い。
※しかも医療知識が皆無なので気絶している主人公を揺らしまくるという暴挙つき。

今の内容を全てひっくり返すような様な事を書くが、彼が本当に言いたかった言葉は「助けて」だと思う。
でもそれは生きる死ぬとかを飛び越えて、この世界から排除されている自分をどこにもいけない自分を助けてほしかったのだ。
けれど阪口健吾という男は素直じゃないし根本的には責任感も強いから、口にしたらそれがHelpになったのではないのかな。
あの意地っ張りで頑固な彼が助けてとか(本人的に)みっともないことなんてする訳なかった。

 

 

・果たしてあなたは彼の真実にたどり着くことができるだろうか?
笑わせないでくれ。彼の真実に辿りつける人は作中の世界に存在しなかった。それがオチじゃないのか。
彼は絶対に幸せにはなれないし死んだら地獄に落ちる。彼女の願いを叶えたら自分の願いが叶わなくなるし、彼を理解し救える人間はこの世にいないからだ。
続けていけば嘘も仮初めも真実になる。彼は過程を歪ませて「今」という真実を作り上げる男だ。

 

 

 

 

P.S
総統閣下の後世に残したいセリフベスト3

「気長に待ってるから。」
「他に好きな人がいるなら身を引くよ。」
「僕って、怖い?……よかった。僕怖いとか言われたことないけど(以下略)」

 

アテネで野良にゃんこに噛まれた話

皆さん、あけましておめでとうございます。
つい先日帰国しました蓮根レナです。
今回はタイトル通り、私がアテネで野良猫に噛まれ病院に行き海外保険を使った話を備忘録として記事にします。よかったら参考にしてください。



アクロポリスにてにゃんこに噛まれる
ギリシャには野良猫がいっぱいいます。
アホな私 「ネコちゃんかわいいね(なでなで)。コラコラ噛むなって、痛い!私の手を食おうとするな!」


②数時間後、噛まれたところが赤くなっているのに気付く
レストランの中で気付いたのですが
(病院に行った方がいいのかな、でも海外で病院に行くのは面倒というか不安だな……)
と思いながらネットで動物に噛まれた際の対処法を検索。
ネットには病院に行くべきとは書いてあったのですが、数日後に日本に帰国する予定だったし帰国してから病院に行けばいいかなと考えていました。狂犬病の存在を知るまでは。

狂犬病とは】
動物からウィルス感染する病気(基本的に噛まれた際に感染、蝙蝠の場合は接触感染もあるらしい)の一種で発症すれば致死率99%という恐ろしい病気なのだ!
主な感染源は犬だが、他の動物でも感染する可能性はある。

もう少し調べると、ギリシャ自体は感染率はかなり低い国。そして日本の決まりでは、この国で動物に噛まれた場合は狂犬病の暴露後ワクチンの接種をしなければいけないらしいということが判明。

というわけで噛まれたのは猫だけど万一のためにこの国で病院に行くことを決意。
というのも保険会社から貰った冊子の提携先病院が近くにあってこれは行く運命だと感じたので。

③保険会社のオペーレーターに電話を掛ける
事前に保険の使い方は聞いていたのですが、実際にどうするべきかという確認を行いたかったため連絡。因みにというか大事な所ですが保険会社はAIGです。
事の経緯と連携先の病院(キャッシュレスで治療を受けられる)に向かうこと、何かあればまた連絡することをお伝えして終話。
ちなみに提携先以外の病院に行った際はその場で治療費を払い、後から保険会社に申請し返金していただく方式です。

④とことこ病院に行って受付する
ありがとうGoogle先生
まずは受付に行ってインシュランスカード(保険会社から貰った保険証の様なもの)とパスポートを提出。
症状を聞かれたので(若干うろ覚えですが)、
「野良ネコに噛まれました。なのでウィスルや病気に対する治療をしていただきたく存じます。あの……まあ正直ちょっと分かりかねるんですが多分、ウィスルや感染症から身を護る治療が私には必要かと。」
実際は英語な訳ですが、2回ほど抗ウイスル治療して言ったら理解してくれました。
一番最初のコロナウィスルですかみたいな視線が痛かったです。

⑤誓約書にサインして、待合室へ
誓約書は全く読まなかったし読めなかったのですが、サインしないと治療を受けられないことを察したのでサイン。
内容としては恐らくですが、外国人向けのこういう条件で治療を受けますというようなもので、こういう場合責任は負いませんみたいなよくある書類かなと思います。
待合室ではもう一度看護師に症状を告げてから服用薬(+その薬をどのくらいの期間服用しているか)やアレルギーを訊かれました。有る人は渡航前にメモして置きましょう。

⑤いよいよ診察室へ
ここまでで病院についてから15分くらいなのでかなりスムーズでした。
お医者さん(私服)登場。
「大事には至らないよ心配しないで。」
と最初に言ってくださり好感度バク上がりです。
その後は今からこういう治療を行います、治療後はこういう対処が必要でこの薬を服用してくださいというような流れの説明をいただきます。イマイチ理解できなかった私のために2回ほど繰り返していただき(ゴミカス)メモ書きもくれました(但し筆記体
内容としては、抗ウイスル治療で破傷風予防の注射と抗生物質の処方。
そして帰国後に血液検査を受けろとのこと。

ちょっと待て狂犬病って何度も注射するんじゃなかったかと思い質問
「あの……狂犬病は?」
「それは平気、心配ないよ。必要なのは血液検査だけ。」
あ、さいですか。とはいえ思ったよりも手厚く治療してもらったし検査も必要との事で行ってよかったです。

⑥薬局にいって薬を買う
病院でもらえるわけでは無いので要注意です。これにて治療全部終わりました!みたいな感じで言われたのですが、いやあの薬は?状態。
看護師たちとはちょっと意思疎通できなかったので、受付に行って説明して薬局を案内していただきました。
ちなみに5.6ユーロでした。
お医者さんにもらったメモを見せるとそれだけで買えました。(保険証等必要なし)
海外の錠剤が想像以上に大きくて飲むの大変でした。


と、これにて現地での対処は終了です。
あとは一応と思い帰国後に検疫で一部始終を報告しました。
検疫官曰く、ギリシャは長い狂犬病はでてないし動物に予防接種もしているとの事。
ただし日本の決まりで狂犬病暴露後ワクチンの摂取推奨という事で紹介状と病院リストをいただきました。
しかし実際に病院に電話したところ今更暴露後ワクチンを打っても効果は薄いとのことで結局打たない方向に……。(本来は噛まれて直ぐ撃たねばならないもの)
決まりがあることを知らなかったとはいえ、アテネで説明して撃ってもらえば良かったかなと若干の後悔がありましたがまあ大丈夫でしょう。心配ないって医者も言ってるし!
というかこれで感染して死んだらリアル総統体験じゃんか。
一応反省はしてるのでこれから同じ状況に陥った場合は申請します。


という後の祭り案件でしたが、一通りを通じて一番大事なのはリスニング能力だと思います。
正直症状を告げるのは身振り手振りでなんとかなりますが、お医者様からの話を聴き取れないと終わります。(保険会社には翻訳サービスもあるので自信が無い人は使った方が良いかと思います)
つまり何かあったときにネット環境は必須です。

とまあまあ大変な経験をしましたがレナちゃんは(多分)無事です!
みんな祈っておいてね。
五体満足で帰国したことですし皆さんオフ会してください。

正しい母語の身に付け方

人々は母語を使っていて表現に迷うことがどの程度あるだろうか。
日本人の場合、ビジネスメールで表現を吟味し母語について今一度考え直すという状況に陥ることが一般的に多いのではないだろうか。

読んでくださればお分かりになると思うのだ私がブログを開設したのは自分の母語力を上達させるためだ。
母語を適切に使えるようになりたいと願う人は結構いてそれが嬉しかったりした。
当時の私は、上手な日本語を見てそれを元に書くことが一番の上達法だというようなことを書いた気がする。
確かに日本語の天才、正しく表現すると母語に対する感覚が鋭い人間は存在する。
では、そもそも何故日本人である私が上手く母語を扱えないのか。
そしてその答えは別の世界に飛び込むことで、突如私の中に降ってきた。

答えは凄く簡単だった。
私達日本人は日本語を知らないのだ。

フォロワーさんはご存知でしょうが私は今英語圏の国で生活している。
当然の様に語学学校に行っているのだが、授業内容のメインは文法事項である。(勿論、スピーキング・ライティング・ボキャブラリーも学習する)
これはつまり、文法を知っていれば正しく語学を使えると考えられているという事だ。
という訳で私は英語の表現を正しく使える状態なった(ことにする)。
この状態になると分かることなのですが、ネイティブスピーカーの文法って間違っている事が結構ある。
しかし伝わるし会話では全く問題ない訳だ。

ところで日本語は世界で最も難しい言語の1つだと言われている。
それより簡単な英語のネイティブでもこの様子なのだから、日本人の状態はさぞ酷いのだろう。
しかし我々はそれに気付かない。何故なら問題なく相手とコミュニケーションがとれるからだ。
取れるとはいえ、時折あれ?と感じるという現象を体験している人は多いんじゃないかと思う。
このあれ?という感じる原因は文法から生じるものだ。
この現象が発生する理由は大きく分けで2つある。自分の文法認識が明確でないか、相手の文法が間違っているかだ。

例えば「が」という助詞だ。一般的に「が」を見ると人々はまず最初に逆説の意味を連想してしまうが、その後この「が」は並列の意味で使われていると再認識することが多々ある。
勿論、使っている人間はこの「が」が何を意味しているかを考えたりはしない。
実際に「が」という接続助詞は逆説と並列の両方の意味を持つ単語である。
だから、「が」についてネイティブがあれ?となるのはおかしいのだ実際にこの現象は発生している。
それは私達に日本語に対する知識がないからなのだ。
私たちは日本語を話し理解できるが、日本語を、日本語を全く知らない外国人に教えることはできない。なぜなら私たちは感覚で全てを理解しているから。
事実、英語のネイティブスピーカーに我々が中学校で習うような文法を聞いても分からないと言ってくる。
そりゃそうだ。だって私だって動詞の活用系を未然連用終始連体仮定命令の順番に空読みなんてできない。
動詞を二つ重ねた時の、タイムフレーズ使用時の時制変更なんて意識しない。

 

よく語彙力がないというが語彙力とは何なのか。
そしてそれはないとどうなるのか。この疑問にも応えていきたいと思う。
語彙力と言うのは普通に会話をする分には、実はあんまり必要じゃない。何故なら会話で必要とされるのは語彙力ではなくて単語力(と文法)であるからだ。
では語彙力はいつ必要とされるのか。それは文章を書くときである。
つまりこの技術が無い人間は日本語を綺麗に書けない。(もちろん美しい文章と言うのは構成と文法も大事だ。)
語彙力とはヘッジング能力である。そして日本語はヘッジングが重要視される言語だ。
ヘッジング能力が足りないと表現のヘッジングのレベルに差がでてくる、そして全体をみたらバラツキが酷く「もうちょっと巧く書けないのか?私はなんて日本語が下手なんだ」という状態に陥る。
なぜなら我々の言語は、使う相手によって使える単語が全く異なるからである。
平易な言葉で構成されている絵本でも綺麗な日本語だと感じる作品は存在する。

 
何が言いたいかというと、正しい文法で喋れない現象と最適な表現を選べない現象は全く違う。 
しかし大抵の母語を気に掛ける日本人はこれをまとめて「日本語ができない」と称して感覚を鍛えようとする。少し前の私もそうだった。
もちろん感覚は言語をマスターするために絶対に必要な要素の一つだ。
だか上記の問題を解決するためにはこの行動は完全にお門違いな訳だ。感覚を鍛えた所で正解が分からないという状態が変化しないからだ。
これを解決するのは知識でしかない。知識は感覚より強し。文法は最強。
ということで私は帰国したら文法書を買う。オススメがありましたらお教えください。

 

 

P.S とはいえ文法通りじゃ無い方が耳障りがよくて正しい表現もあります。今ちょっと出てこないので、思いついたら更新します。

スペインの美術館と「ib」

オラ!
ホリデーでスペイン旅行に行ってきた蓮根です。
旅先で美術館を巡るうちにフリーゲーム「ib」を深く考える機会に恵まれましたのでブログに記録として残そうかと思います。

記事ではバルセロナにあるピカソ美術館とマドリードにあるソフィア王妃美術センターの2つを取り上げてibの世界についてお話しします。
ゲームibの公式サイトへは下記の埋め込みリンクからどうぞ。

kouri.kuchinawa.com

 

まずはバルセロナ旧市街地にあるピカソ美術館とそこに展示されているパブロ・ピカソの作品からゲルテナの考察をしてゆこうと思います。
ibはワイズ・ゲルテナという美術家が作品のみが飾ってある、ゲルテナ美術館が舞台の作品です。
このゲルテナというキャクターについてですが、以前からピカソがモチーフなのではないかとファンの間では有名でした。
というのもキャラクター設定の
・奇抜な作品の数々
・生涯通じて多作
という点がピカソと共通しており、更に「ゲルテナ」という名前もピカソゲルニカという作品から取ったのではないかとまことしやかに囁かれていました。(※『ゲルニカ』はソフィア王妃美術センターに展示されています)
確かにゲルテナの作品の奇抜さはピカソ筆頭のの立体主義、同年代の超現実主義から取っていると思わしき所が多々ありますが私は以前からピカソがモチーフと考えると何となく違和感があると感じていました。

違和感については後することにして、まずはピカソとの共通点から見ていきましょう。
確かに、いくつかのゲルテナ作品のオリジナルはピカソの作品から来ているのでしょう。
また作品だけでなくep4のマップ、スケッチブックのイメージもピカソの作品に似たものがありました。
私がピカソ美術館で最初に見つけたのはスケッチブックとの類似点でした。その作品はマップとは対照的に白のキャンバスに赤の染料で描かれいてるものでしたが絵の全体の形がマップと似ていて凄く驚いたのは鮮やかに思い出せます。
これに感銘を他にも受けて探したところゲームを想起させる作品を幾つか見つけました。
・ワイングラスの絵→飲み干す夜
・ピアノの絵→悪意なき地獄
・女官達(リアリズム寄りの物からキュビズムまで)→メアリー及び○○の服の女達の絵
※初期のころの女官は主にソフィア王妃美術センターの展示物ですがこちらの項で説明させていただきます
・花瓶の絵→回復アイテムの花瓶
ピアノの絵は完全に悪意なき地獄です。ワイングラスの絵は平面ですが、グラスの形と中におおよそ食べ物(抽象的なため)とは認識できない物が入っている絵なのでこれを立体化させて夜のイメージを付加するのは(他に夜をイメージした絵があるため)十分に可能かと思われます。
また最大の問題である女官達の絵についてですがibにはメアリー以外にも女性の絵(追いかけてくるものを含める)が沢山あって、それらすべてが女官という一つのモチーフから来てたりするのかなぁとは思いました。
正面から描かれたウェーブヘアの女官のキュピズム絵はメアリーかもしれませんね。

イブの中で最も重要な作品である『絵空事の世界』ですが、これはゲルニカから来ているのではないかもっぱらの噂です。
何故ならゲルニカの絵の様々な物がごちゃごちゃと描かれている(ように見える)感じとキャンバスの大きさが似通っているからです。
絵空事の世界』は絵が2パターンありますが現実世界の絵の方がゲルニカには近いかもしれません。
ところでゲルニカって不思議な魅力がありますよね。大きいキャンバスにキュピズム絵が描かれると確かに中に入ってみたくなる、この内側には迷路が隠れているのかもしれないと思うのはキュピズムですよね。あと同美術館に飾ってある世界という絵も。
パブロ・ピカソの絵の中で絵空事の世界の世界に最も近い物はゲルニカだと思います。ゲルニカに描かれているのは日常風景ですが、あれは同時に現代批判絵でもあるので夢と現実の両方がある絵空事の世界と何となく似てますね。
絵空事の世界』は本来ゲルテナ美術館には存在しない絵です。ソフィア王妃美術センターにはゲルニカ(と初期のピカソの絵)だけがあり、他の作品は主にピカソ美術館にありまるで逆の状況になっている様ですよね。
また深海と心壊は掛け言葉だと思っているので、深海の世の魚がゲルニカの一部に重なって見えて仕方ないです。人が入れない世界と絵空事と言うのも本質的に同じこと言っている気がします。
という事を考えながらゲルニカを見てきたので凄く楽しかったです。

 

ところでゲルテナ作品って彫刻から絵というメジャーなアートから、無個性の様な前衛的なアートも沢山ありますよね。ただそれらにはホラーテイスト、奇抜という共通点(一部全く関係なさそうな作品もありますが)がある。
ピカソと言い切るには違和感があると前述しましたが、これが原因です。
簡単にいうとこれらのモチーフが1人の画家から来ているとするとバリエーションが多すぎるんです。
そこは作者の能力の賜物なんじゃないの?と思われるでしょうが私は違うんじゃないかとソフィア王妃美術センターに立ち寄って思いました。
ソフィア王妃美術センターはやっぱりゲルニカがもっともの有名で、次にピカソ・ミロの初期・彫刻だと思います。
有名な作品が限られているのでプラド美術館とは違ってある程度撮影も可能です。ということでこちらをどうぞ。

 

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この美術館には前衛的な作品、写真が凄く多いです。
何処かで見たことのある人の顔を模した作品や、宇宙をモチーフにした作品ですが他にも手の形を模した作品や動画なんかもいくつか見る事が出来ます。(こじつけるとこの発想が動く絵本でしょうか、動画他の美術館より多くありテイストも違うので)
余談ですが宗教画や写実画が好きな方はプラド美術館に足を向けることをお勧めします。
彫刻のモチーフはジョアン・ミロでしょう。
ゲルテナには形が中途半端というか抽象的な作品も多いですが、ピカソではなくミロの彫刻に近い物が多い印象です。
またそれとは別にしっかりとした原色を使った作品があるのもミロと似ています。

ここまで来れば私の言いたい事に気付いた方も多そうですが、ibのゲルテナ作品及び深海はピカソの絵とソフィア王妃美術センターをモチーフにしているんじゃないかと思います。
何故ならソフィア王妃美術センターの作品の雰囲気が凄くibぽかったからです。(何度も迷ったぞ)
そもそもゲルテナは抽象画家でありキュピズム絵は描いていないようです。ですがキュピズムが流行していた年代の画家ではあります(※作品の製造年は何故か6000年代ということになっていますが)ので、イメージ時代はこの年代から取っているはずです。
そして、先に申し上げた通り立体作品についてはミロとシュルレアリスム(時計の作品があるのでダリの作品もモチーフの可能性大。因みに彼はギミックのある作品を多く残しています。)から取っていると思われます。
ピカソ美術館はピカソという風変わりな人物の作品を貯蔵しているだけであくまで普通の美術館ですがゲルテナの美術館(深海)は誰が見ても分かる様に普通の美術館ではありません。
何故なら作品が追いかけてきますし家具などの通常の美術館には展示されないような作品も収蔵されているからです。
ソフィア王妃美術センターはそのように通常の美術展には置かれない作品が沢山展示されています。例えば刺繍、ランプやワイヤーアートといったものです。
さすがにそこまでibと同じとはいきませんが、独特で、階層によって異なる雰囲気は凄く体感的に似ていました。
もちろんibには完全にオリジナルの作品や、最大の魅力である素晴らしいギミックを付加した作品も多く存在しています。
ですがこのように類似点を探していくのは凄く楽しかったです。
どちらも元々は行くつもりが無かった美術館なので行き当たりばったりって最高!!という気分で一杯です。

ibがお好きな方、バルセロナを訪れた際には是非ピカソ美術館にお立ち寄りください。きっと忘れらない思い出ができますよ。